2010年06月23日

坂本龍一の「スコラ」ドラム&ベース編第4回はコンピュータ時代の音楽について♪

このシリーズもこれで最終回なんですね。全12回とは言っても4回×3シリーズだと終わるのが余計に早く感じます。


この回は「コンピュータ登場以降のドラムとベースの役割」というテーマが掲げられてはいましたが、あまりそれに拘ることなくYMOの3人がその歴史を語ることで音楽の移り変わりを見ていくような内容でした。

コンピュータの登場により、リズムを刻む役割がドラムやベースからそちらに移行しました。これによりリズムの揺れ、すなわちグルーブの無い音楽というものが登場してくるわけですね。
YMO時代の3人は、クラフトワークやジョルジオ・モロダーの影響もあり、敢えてグルーブを捨てた音楽にチャレンジしようとしていたとのことでした。
「正確なビートを刻む心地よさに目覚めてしまった」とは細野氏の言。

その頃の代表作、「Firecracker」の元は民族音楽だったんですね。知りませんでした。今では「くもじい」の曲ですが(笑)
この「ドッレッミッ ソッソラッソッラッ」のフレーズは面白いですよね。高橋氏もこれに合わせてドラムを叩くのが楽しかったということでした。その気持ちはよく分かります♪

■YouTube - Yellow Magic Orchestra "Firecracker" (1979)


やがてYMOはリズムについて追求を始め、単に均等に刻むリズムからだんだんと裏拍の位置をずらしていき様々なノリの音楽を作り出していきました。
これはつまり、生演奏でのグルーブというものを電子音楽で再現する試みになります。「機械でどこまで人間に迫れるか」というのはコンピュータミュージックに足を突っ込んだら一度はやってみたくなることなんだと思います。
ここで高橋氏がその「リズムのズレ」について「こんな感じ」とドラムで演奏を始め、そこに坂本氏がピアノで乗っかり、その後で細野氏がベースを取って演奏に参加、…ってとこで2人の演奏が終わっちゃって(笑)
細野氏の「終わっちゃった…」って寂しくつぶやいたのが凄くかわいらしかったです(笑)

このグルーブの話で面白い発言が。
それはグルーブというのは単にリズムのズレだけでなく、音色の差や音量の差でも出せるものだということ。
これは言われてみれば当然のことだし、楽器を演奏する上で無意識に行っていることだと思うのですが、電子音楽の場合これを自分で打ち込まないとコンピュータはやっちゃくれないわけで。そうやって意識してコンピュータにグルーブ感を出させるとなると結構難しいし、生演奏でもグルーブを意識して能動的に出していくというのも難儀だよなぁというのは感じました。

で、結局YMOはまた生演奏に戻ったりしてるんですね。
実は上に書いたリズム追求の話を聞きながら「そうやって生演奏をなぞるようなことをしてると結局生演奏に戻るんじゃないかなぁ」とか思っていたのですが、どうやらその通りだったみたい(?)です。
こういう流れって面白いですね。

対談は最後に「もうすぐ体が動かなくなるから、動かなくても出来る音楽ももうそろそろ追求しようか」なんて話になっていきましたが、そこで細野氏が言った

マネ出来ないんだよ、若い人はね。その…『老人力』っていうか、ハハハ」

っていう言葉が印象的でした。
若い頃にしか出来ない音楽ももちろんあるけど、年齢や経験を重ねないと出来ない音楽もある。今それが面白くてしょうがないと笑顔で語る細野氏を見て素直に「いいな〜」と思ったのでした。
私もアマチュアではあるけど、そういう風に音楽を積み重ねていけたらいいな〜。


さて、ワークショップは子どもたちとYMOとの共演。
前回作った
A「タタッタ|タンタン」
B「タンタタ|タンタタ」
のリズムを子どもたちが演奏するのに合わせて、YMOの3人が音とリズムを重ねていく。
音楽の盛り上がりとかはほとんど無かったですが、ピアノとベースがモダンジャズ的な雰囲気を作り上げていたのがよく合っていて、子どもたちも楽しそうに竹筒を叩いていました。でもちょっと曲が長かったので最後飽き気味にも見えましたが(笑)
この後の子どもたちの感想が結構凄かったです。

「ベースとか好きなので、かっこよかったなぁって思います」


マジ?小学生でベースのかっこよさに気付くとか、君は将来有望だな。

「リズムって何か、音楽を支えてる物?のような気がしました。メロディとはまた別の、それ独特の音楽みたいな感じがしました」


そうそう、リズムは音楽の基礎なのです。

「拍子に似てるものかと思ってたけど、だいぶ拍子とは性質が違うなということを感じました。」
(NHKスタッフ:どう違いますか?)
「拍子は等間隔でリズムを刻むだけだけど、リズムはやっぱり楽しむためにあるということがよく分かりました」


( ゚д゚ )ポカーン…

あんた理解しすぎだろ…。


てことで、これでおしまいなんですね。う〜ん、寂しい。
これ、CDのシリーズではドビュッシーとか私が気になるテーマのものも出ているので、ぜひまた別シリーズをテレビで放送して欲しいなと思います。
え?買えって?
び、貧乏なんですってば。私は…(´・ω・`)



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◇坂本龍一の「スコラ」見た。(第1回)
◇坂本龍一の「スコラ」第2回は充実の内容♪
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posted by ぽぽろんろん at 22:54 | 神奈川 ☁ | Comment(2) | TrackBack(0) | other musics
この記事へのコメント
おはようございます。
私もあの回の細野さんの表情は何回も繰り返して見ていて、ビートたけしがするようなオチの表情と、ブッと吹き出したような表情と、「お呼びでない…」を足したような、絶妙な顔でした。
細野さんは漫画を描くのが好きだったり、百面相が得意だったりするので、うってつけのタイミングだったと言えますね。
Posted by メルメン at 2011年10月29日 08:48
■メルヘンさん
こんばんは、コメントありがとうございます♪

あのシーンの細野氏は本当にかわいらしかったですね。
YMOの3人揃ってのトークをテレビで見ることはなかなか無いのでそういう意味でも楽しい番組でした。

現在「スコラ」は新シリーズをやっていますが、実はこちらはまだ撮り溜めしっぱなしで全然消化できていないので早く見たいところです。
Posted by ぽぽろんろん at 2011年10月30日 21:09
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