2008年01月17日

「別れの曲」は故郷への愛とそれを失う悲しみの曲

ショパンの夢」第6章は「別れの曲」でした。
ショパンが祖国ポーランドとの永遠の別れを描いたともいわれているこの曲は、これまた超をいくつ付けてもいいくらいのメジャーな曲。穏やかで暖かみを感じる第一主題はほとんどの人がどこかで耳にしているはず。シンプルにして美しいメロディには思わず涙が出そうになります。
そしてこの曲はそういう面ばかりが表に出てきているような感じですが、個人的に好きなのは中間部最後の方だったりします。中間部ではそれまでより和音が厚くなり、感情が少しずつ昂ぶってきます。そしてクライマックスではそれまでの美しい音楽を破壊する激しい和音の連続が爆発するのです!これがたまらん。
好きだった人やものと別れもう二度と会えないとなった時に、最初は美しい思い出としてその対象を振り返り懐かしんでいたものの、だんだんと悲しさ・寂しさが抑えきれなくなってついに爆発!という心情の変化をここに感じるんです。和音の爆発部分にショパンの理性が崩れ去って本当の感情が溢れ出ているような気がするんですよねー。
そしてそれをまた必死で押し殺して優しい第一主題が帰ってくる…、そういうストーリーを思い描きながらこの曲を聴くのもいいと思います。

ゲームでは、自らの国と別れを告げるバロック王クレッシェンドとその婚約者セレナーデ、かつてフォルテからの敗走の中で仲間と別れ生き延びたジルバ、強化版の鉱封薬(病気などを治す万能薬。飲み過ぎると副作用で怪物になったり死んだりしてしまう)を飲んで人間との別れを告げた敵の大臣レガート(苦笑)、といろんな別れがありました。特にクレッシェンドにとっては長年愛してきた自分の国を離れる訳でショパンの状況に近いものがありますね。
章の最後では敵の親玉であるワルツ王自ら登場してハイテンションなバトルを繰り広げてくれましたが(必殺技の前口上はそのナルシストっぷりに笑い転げて防御を忘れそうだったよ)、弱かったなぁ〜。こんだけ弱いと、後でまた登場するのだろうかと思ったりしてますが一体どうなんだろう?

さて、ゲームでのブーニンの演奏。これはなかなかよいです♪
特に少しゆっくり目に取ったテンポはとっても私好み。じっくりと美しいメロディとそこから流れ出る感情を味わうことが出来ます。
惜しむらくは例のクライマックス。もうちょっとガラスが砕け散るようなイメージの和音が欲しかったかも。

うちにあるCDは、◇以前に「革命」のエントリーで紹介したフランソワのもの。

ショパン:27の練習曲
フランソワ(Pf)

◇このアイテムの詳細を見る


この演奏は全体的に感情は控え目な印象を受けます。その分、例のクライマックスは怒濤のように押しよせてきますね。
ただ、ちょっとテンポが早めかなぁ。ブーニンのテンポにこの中間部の感情が乗っかるとかなり私好みになるかも(笑)

ショパン自身も「いちばん美しいメロディ」と認めた名旋律をみなさんも味わってみてくださいな。



■過去の「トラスティベル〜ショパンの夢〜」登場曲関連エントリーです。
◇ショパンの前奏曲「雨だれ」で光の明暗の妙を楽しもう♪
◇「革命」エチュードでショパンの苦しみを知るのだ。
◇「ショパンの夢」第3章「幻想即興曲」の意味ってまさか…
◇ショパン「華麗なる大円舞曲」はカレーの曲(ぇ
◇「夜想曲第2番」ってやっぱり愛の歌よね〜♪


posted by ぽぽろんろん at 22:21 | ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | classical musics
この記事へのコメント
こんばんは!Xboxにそんなゲームがあるんですねぇ。ぽぽさんの解説が面白いです。
MLの添付ファイルも面白かったです。さすがぽぽさん。
Posted by くーち at 2008年01月17日 23:33
■くーちさん
こんばんはー。

そうなんです、こんなゲームがあるんですよ〜。
もう発売からはだいぶ経ってるんで、今頃こんなエントリー上げてるのは私だけだと思いますが(笑)
でもこのゲームで聴けるブーニンの演奏は結構いいものが多いですよ。ゲームの中だけじゃもったいないなぁこれ。

>MLの添付ファイル
あれは「堅いだけの文章じゃつまんないよなぁ」とあんな形になったのですが、それでよかったのかどうかちょっとドキドキしてました。
くーちさんから面白いと言っていただけて嬉しいです〜♪
いよいよ明後日ですねぇ、楽しみ〜(^^)
Posted by ぽぽろんろん at 2008年01月18日 23:34
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